コラム

地図の雑学|京セラドーム大阪(大阪府)~俯瞰するとわかる!筆の新たな発見~

MAPPLE法務局地図ビューアで見つけた気になる筆
マップルラボで公開している MAPPLE 法務局地図ビューア。全国の登記所備付地図データをマップルのベクトルタイル上に地図展開し、筆(土地)情報や形状を確認することができます。今回、MAPPLE 法務局地図ビューア(地図)を使って全国で見つけた気になる筆とその土地にまつわる話を紹介します。

◆No.72 京セラドーム大阪(大阪府)~俯瞰するとわかる!筆の新たな発見~

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プロ野球チーム「オリックス・バファローズ」の本拠地である京セラドーム大阪は、独特のフォルムをしています。その姿は、まるでUFOを連想させるような、特徴的なデザインです。実は、特徴的なのは建物だけではありません。京セラドーム大阪とその周辺の筆(土地)を俯瞰して見ると、ある形をした面白い筆(土地)になっています。

京セラドーム大阪は、大阪ドームとして誕生し、当初は藤井寺市に本拠地を置いていた大阪近鉄バファローズの新たな本拠地となりました。その後、オリックス・ブルーウェーブとの合併により、オリックス・バファローズが発足し、現在では同球団の本拠地としてプロ野球試合が開催されています。ネーミングライツにより「京セラドーム大阪」と名付けられたこの球場は、駅からのアクセスが良く、公共交通機関も充実していることから、野球の試合のみならず、コンサートや展示会などさまざまなイベントの会場として利用されています。また、球場周辺には大型商業施設や商店街もあり、日常的に多くの人で賑わいを見せています。

独特なフォルムの京セラドーム大阪

京セラドーム大阪の筆(土地)を俯瞰すると、複数の筆(土地)からなる円形と、ドームを周回する筆(土地)が見られます。周回する筆(土地)は道路にあたります。ここで、筆(土地)の形状から、興味深い発見がありました。それは、京セラドームからドーム前駅に向かって一直線に伸びる筆(土地)の存在です。この筆(土地)とドーム周辺の筆(土地)を合わせて見ると、まるで「虫眼鏡」のような形に見えるのです。虫眼鏡のレンズ部分はドーム球場の建物の筆(土地)、フレームはドームを周回する道路の筆(土地)、そして柄の部分はドーム前駅へと続く道路の筆(土地)といった具合です。やや想像を働かせた見立てではありますが、筆(土地)に着目することで、通常の地図や航空写真では気づきにくいユニークな発見が得られることもあるのです。

虫眼鏡の形をした筆(土地)

京セラドーム大阪が建設される前、この地には大阪ガスの工場がありました。その後、工場跡地となったこの地は再開発によって、京セラドーム大阪をはじめ大型商業施設が誕生しました。京セラドーム大阪やその周辺の筆(土地)は再設定され、現在見られるような筆(土地)になっています。地図を俯瞰して見ると、全国には京セラドーム大阪のように何かの形をした面白い筆(土地)がほかにも存在するかもしれません。ぜひ一度、探してみてはいかがでしょうか。

出典: 「登記所備付データ」(法務省)を加工して作成

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「地図の雑学」は地図技術者・地図編集者が「地図の制作にまつわる話」や「地図を使った楽しみ方」を紹介するコーナーです。
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