コラム

定着率を向上させる!新人ドライバー教育の課題を解決する方法


新人ドライバーのルート習得は大きな負担

輸送サービスにおける業務遂行のためには、車両の運転操作が伴います。そのため、ドライバーには走る、曲がる、止まるといった基本的な運転技量に加えて、目的地とそこへの行き方を習得することが求められます。
しかし、残念ながら輸送サービスにおいてドライバーの定着率は低く、人の入れ替わりが頻繁に発生している状況が見られます。

担当する業務のルートや手順を新たに習得することは、新人ドライバーにとって負荷がかかることです。
何度走らずとも比較的容易に覚えることができる2~3か所程度の巡回業務であればまだしも、例えば家庭ごみの収集やこども園・介護施設の送迎など、1コースで10や20ではおさまらないほどの多数の地点を巡回するような場合、そのルートを覚えるにはとにかく多くの労力と時間を要します。

教育担当の先輩ドライバーも抱える負担

新人ドライバーがルートを覚えることも大変ですが、それは教育を担当する先輩ドライバーにとっても同様です。

ルートを書き込んだ地図を渡すだけでは、不慣れな車両での運転、慣れない道路状況の中で地図を見ながらの走行となるので、どうしても事故のリスクが高まってしまいます。そのため、先輩ドライバーが同乗して道を指示するようなケースが多くなりますが、ルートが複雑になれば新人ドライバーが独り立ちできるまで何度も同乗指導を繰り返す必要があります。人手不足が深刻な輸送サービス業界において、先輩ドライバーの拘束時間が長くなることは、大きな痛手です。

また、近年では多くの車にカーナビが搭載され、スマホで手軽に利用できる無料のナビアプリも普及していることから、「カーナビがないと運転できない」というドライバーが増えています。輸送サービス業界でも、せっかく採用したドライバーが「ナビがないので不安だ」という理由で退職してしまうようなケースも耳にします。

ドライバーの負担を軽減

せっかく新人ドライバーを採用しても、すぐに業務をこなせるようになるわけではありません。一人前のドライバーとして活躍してもらうためには、適切な教育が欠かせません。教育にはどうしてもリソースを割かざるを得ませんが、先輩ドライバーに代わり「ルート案内」を担うツールがあれば、先輩ドライバーは本来の業務に集中できます。

もちろん、輸送業務においては、輸送対象となる人や物への対応、荷主や施設の方への対応など、運転スキル以外にも習得すべき事柄は多岐に渡ります。そのため、先輩ドライバーや管理者のサポートは依然として必要ですが、教育において最も時間を要するのは、おそらく巡回するコースの習熟であり、その部分をサポートできるのが「ルートナビゲータープラス」です。

「ルートナビゲータープラス」は、巡回業務に特化したカーナビゲーションシステムで、事前にコースを登録しておくことで、そのコースに沿ったナビゲーションを提供します。これにより、先輩ドライバーが同乗して「次の交差点を右」「この先左側に停めて」といった指示を出す必要はなく、車載端末が代わりに教えてくれます。
一度コースを登録すれば、クラウドサーバーを介して複数の車載端末で情報を共有できるため、複数のドライバーが同じコースを走行したり、同時に別々のコースを走行したり、業務の都合に合わせて柔軟にコースの習得を進めることができます。

「ルートナビゲータープラス」の案内に沿って走行すれば、新人ドライバーも業務初日から正確な運行が可能です。つまり、コースを間違えずに巡回するという点においては、経験の浅いドライバーでも即戦力になれると言っても過言ではありませんし、もはやコースを暗記する必要さえなくなります。

多彩なコース登録方法が作成の負担も軽減

「ルートナビゲータープラス」には、業務の特性や情報管理体制に合わせて最適な方法を選択いただけるよう、多彩なコース登録機能が用意されています。

◎ 実際にコースを走る《走行ログを活用したコース登録》
熟練の先輩ドライバーであれば、地図よりも自信の経験に基づいた走行ルートの方が正確な場合があるでしょう。このような場合に有効なのが、ルートナビゲータープラスの車載端末を車両に搭載し、実際に走行しながらGPSログを取得し、同時に停車位置を設定する方法です。
この機能により、熟練ドライバーのみが把握しているルートもデータ化し再現できます。

【走ってコースを登録】

◎ 地図を使ってコースを作る《地図上での直感的なコース登録》
紙地図でルート管理を行っている場合は、ルートナビゲータープラスの管理Webアプリで、地図を見ながらコースと停車位置を入力することで、簡単にコース登録ができます。PCで作業できるため、例えば事務所で手が空いた時にまとめてコースを作っておくなど、効率的にコース作成を進めることが可能です。

【地図上に線を引いてコースを作成】

◎ 巡回地点だけを登録する《巡回地点指定による柔軟なコース登録》
立ち寄り地点は決まっているが、ルートは特に指定しないという場合に便利なのが、巡回する地点だけを登録しておき、車載アプリ側で経路探索を行う方法です。指定した順序で立ち寄り地点を巡回するコースだけでなく、経路探索機能で計算した効率的な回り方のコースを作成することもできるため、業務に合わせて選択できます。

【通常探索(左付け)】

【巡回探索】

これらのコース作成方法により、あらかじめ走行ルートを設定しておくことで、ルートナビゲータープラスのナビゲーションに従って運転するだけで、設定されたコースを正確に巡回できます。先輩ドライバーの同乗指導は不要となり、新人ドライバーも安心して業務を開始できます。

新人ドライバーも安心して業務遂行

ルートナビゲータープラスは、コース案内機能に加え、輸送サービス業務を多角的にサポートする機能を備えています。これらの機能は、新人ドライバーの不安を軽減し、スムーズな業務開始を支援します。

● 目的地付近には到着したものの、どこに停めたらよいか分からない…そこで《詳細な目的地情報表示》
ナビの案内で目的地付近に到着しても、具体的にどこにどのように停車したらいいのか把握することが難しい場合があります。こうした状況は新人ドライバーにとって不安の種です。ここで、目的地の詳細情報を登録できる機能があれば、この問題を解決できます。

例えば、事前に目的地付近の写真を登録しておくことで、到着するちょっと前のタイミングでその写真が画面にポップアップ表示され、新人ドライバーは迷うことなく所定の位置に停車できます。

【地点情報ポップアップ表示】

● 目的地には着いたけど、何をすればいいのか分からない…そこで《業務内容に応じた情報提供》
輸送業務では、目的地到着後に、その場所や状況に応じた対応が求められることがあります。そのため、新人ドライバーは道順だけでなく、各訪問先での作業内容も把握しておく必要があります。
ルートナビゲータープラスでは、写真だけでなくPDFや文字情報も目的地の情報として登録できます。
これにより、例えば
 病院の患者送迎業務:車いす利用の有無など乗降時のサポート内容や、現地での注意事項
 設備の巡回点検業務:現地で確認対象となる設備情報(台帳など)や、確認手順
などを事前に登録しておくことで、新人ドライバーは現地での対応をしっかり把握してスムーズに対応することができます。

● ここは以前トラブルがあったので、注意が必要なのだけど…《注意喚起情報の表示》
ルート上には、事故多発地点や過去にトラブルが発生した場所、学校や公園の出入口付近など、特に気を付けなければならない地点が存在します。
ルートナビゲータープラスでは、立ち寄り地点とは別に、コース内に「注意地点」の情報を登録する機能があります。これにより、これら地点に関する注意喚起情報を実際の巡回業務中に車載端末に表示し、新人ドライバーにも注意を促すことで、トラブルを未然に防ぐ効果が期待できます。

【注意地点ポップアップ表示】

● 時間を過ぎたけど、なかなか到着しない…《車両位置情報の把握》
業務に不慣れな新人ドライバーは、ベテランドライバーよりどうしても時間がかかってしまいがちで、「予定時間を過ぎているが、まだ到着しない」といった問い合わせを、お客様から受ける可能性があります。
ルートナビゲータープラスの管理Webアプリでは、車両の現在位置をリアルタイム確認できます。そのため、問い合わせに対して管理者が車両の位置を確認し、「現在●●町付近におりますので、あと○分程度で到着する見込みです」といった具体的な回答が可能になります。ドライバーや管理者の安心だけでなく、お客様の不満も解消できます。

【現在位置表示(トラッキング)】

● 大事なお客様から、急に立ち寄りの依頼が…《リアルタイムな指示伝達》
巡回中に、重要なお客様から急な立ち寄りを依頼されるなど、予定外の対応が必要になる状況もあるでしょう。
従来の業務では、ドライバーに電話やSNSで指示を伝え、ドライバーの判断で向かってもらう必要がありました。
ルートナビゲータープラスの管理Webシステムでは、特定の車載器に向けてメッセージを送信できます。これにより、リアルタイムに指示を伝達し、状況に応じた対応をサポートすることが可能です。
さらに、コースや地点の情報もサーバー経由で共有できるため、管理者が急な依頼に対応したコースを作成し、ドライバーがそれを参照してナビゲーションを行うといった活用もできます。新人ドライバーでも、経験不足をカバーし、臨機応変に対応することができます。

【メッセージ送受信】

まとめ

輸送業界では、人手不足と高い離職率が深刻化しており、新人ドライバーの育成が大きな課題となっています。
新人ドライバーが業務に必要なルートを習得するまでには、教育担当となる先輩ドライバーに大きく負担がかかり、業務効率の低下を招く要因となります。

「ルートナビゲータープラス」は、これらの課題を解決するために開発された業務特化型ナビゲーションシステムです。簡単な操作でコース登録や情報共有、リアルタイムな指示伝達を可能にすることで、新人ドライバーの早期戦力化を支援し、教育コストの削減、業務効率の向上、そして安全性の向上に貢献します。 輸送業務における様々な改善効果が期待できる「ルートナビゲータープラス」。ぜひ、導入をご検討ください。


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