コラム

地図の雑学|北大東島(沖縄県)~島の地形や植生・土地利用を表す筆~

MAPPLE法務局地図ビューアで見つけた気になる筆
マップルラボで公開している MAPPLE 法務局地図ビューア。全国の登記所備付地図データをマップルのベクトルタイル上に地図展開し、筆(土地)情報や形状を確認することができます。今回、MAPPLE 法務局地図ビューア(地図)を使って全国で見つけた気になる筆とその土地にまつわる話を紹介します。

◆No.3 北大東島(沖縄県)~島の地形や植生・土地利用を表す筆~

沖縄本島より東へ約360㎞のところにある大東諸島。大東諸島は北大東島と南大東島、沖大東島からなり、北大東島と南大東島の二つの島は寄り添うように海に浮かんでいます。大東諸島は沖縄本島からあまりにも離れていることから古くは「うふあがりじま(はるか東にある島)」と呼ばれていました。1903年(明治36年)に開拓された北大東島と南大東島では燐鉱採掘やサトウキビの栽培が行われました。

北大東島と南大東島は珊瑚環礁が隆起したことによって誕生した島です。島の周囲は小高い丘に囲まれているため、北大東島や南大東島に船で行く場合、島に寄港した定期船は接岸することはできません。そのため両島に上陸するためには港にあるクレーンで吊るされたゴンドラに乗って上陸することになります。その様子からも珊瑚環礁が隆起したことによって誕生した島であることが実感できます。

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二つの島のうち、北大東島は沖縄県北大東村に属し、島の周囲は13.52km、珊瑚環礁が激しく隆起したことで誕生した島のため、島の中央部が盆地のように窪んでおり、窪地には沼や湿地が点在しています。盆地の周りには小高い丘が屏風のように取り囲み、木々が生育しています。 このような地形や植生は台風の通り道である北大東島にとって台風の強風や強雨から守る防風林の役割を果たしています。

地図で北大東島の筆(土地)を見ると、島を取り巻くように筆(土地)が区分けされているように見えます。よく見ると北大東島の特徴でもある島の中央部分の盆地を囲む、屏風状の小高い丘に沿って筆(土地)が登記されています。他の筆(土地)も同様に島の地形や植生、畑などに合わせて登記がされており、筆(土地)から北大東島の特徴的な地形や土地利用の姿を見て取ることができます。同様に南大東島でも筆(土地)が地形や植生、土地利用に合わせて登記されており、島の特徴が良く表されています。

出典:「登記所備付データ」(法務省)を加工して作成

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