地図の雑学|香川インテリジェントパーク(香川県)~産業発展と文化振興の拠点に見られる筆~

2026年04月03日配信

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MAPPLE法務局地図ビューアで見つけた気になる筆
マップルラボで公開している MAPPLE 法務局地図ビューア。全国の登記所備付地図データをマップルのベクトルタイル上に地図展開し、筆(土地)情報や形状を確認することができます。今回、MAPPLE 法務局地図ビューア(地図)を使って全国で見つけた気になる筆とその土地にまつわる話を紹介します。

◆No.96  香川インテリジェントパーク(香川県)
~産業発展と文化振興の拠点に見られる筆~

かつては高松城(現在の玉藻公園)の城下町として栄え、現在は四国の玄関口として、中心的な役割を担う高松市。その中心街から南に位置する「香川インテリジェントパーク」を地図で俯瞰すると、周囲の細かな区画とは明らかに異なる、細長く巨大な筆(土地)が設定されていることに気づきます。この異質ともいえる広大な筆(土地)は、一体どのような歴史を経て形作られたのでしょうか。 

37000159_00001高松城跡(玉藻公園) 

香川インテリジェントパークは、香川県における産業の発展や文化の振興を図るために、産学官連携による情報や技術、文化を研究・開発し、創出を目指す拠点となっています。敷地内には、新規産業創出支援センターや産業技術総合研究所、香川大学など、先端技術や研究開発などを行う研究所などが集まっています。

改めて、香川インテリジェントパークを見渡すと、それぞれ筆(土地)が設定されているものの、全体が細長い形状をした筆(土地)になっていることが分かります。実は、この場所には、1989年(平成元年)まで、高松空港がありました。

香川インテリジェントパーク中央の筆が「香川インテリジェントパーク」 

高松空港のルーツは太平洋戦争中にまで遡ります。当時、土地を接収して造られた軍用飛行場があり、戦後、その一部を活用することで開港しました。飛行場であった土地の大部分は土地の所有者に返還され、農地などに姿を変えましたが、香川インテリジェントパークで見られる筆(土地)が、周りの筆(土地)に比べて広大であるのは、飛行場であった時の名残りと言えます。

位置図高松市街と香川インテリジェントパークの位置図

 

時代の変化とともに、輸送力のある大型ジェット機の就航が始まると、高松空港では長い滑走路が必要となります。そこで、郊外に新しく空港を建設し、移転しました。その広大な跡地は、香川インテリジェントパークとして生まれ変わり、産学官連携による研究開発の拠点となりました。香川インテリジェントパークで見られる筆(土地)は、戦時中の軍用飛行場から高松空港への変遷と、その土地にまつわる歴史を今に伝えています。 

出典:「登記所備付データ」(法務省)を加工して作成

 

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