2025年10月17日配信
MAPPLE法務局地図ビューアで見つけた気になる筆
マップルラボで公開している MAPPLE 法務局地図ビューア。全国の登記所備付地図データをマップルのベクトルタイル上に地図展開し、筆(土地)情報や形状を確認することができます。今回、MAPPLE 法務局地図ビューア(地図)を使って全国で見つけた気になる筆とその土地にまつわる話を紹介します。
◆No.84 桜ヶ丘ロータリー(東京都)・蕃所山古墳(大阪府)
~円形の筆に秘められた、二つの物語~
地図でラウンドアバウトの場所を見ると円形の筆(土地)があることが分かります。この円形の筆(土地)はラウンドアバウトの中心部分にあたり、周りの道路と歩道の筆(土地)の形状から綺麗なラウンドアバウトの形が浮かび上がっています。
一方、周りを道路で囲まれている筆(土地)は大阪府藤井寺市にもあります。こちらはラウンドアバウトではなく、ロータリーですが、円形の筆(土地)を持っています。この筆(土地)は少し変わっていて、筆(土地)には蕃所山古墳と呼ばれる古墳があります。蕃所山古墳は円墳と呼ばれる種類の古墳で、墳丘は住宅街の風景に溶け込んであり、一見すると、こんもりした小さな丘にしか見えません。地元では「モッコ塚」という愛称で親しまれています。なぜ、このような形になったのか。それは、古墳の周りが宅地化されるにあたって、墳丘が保存されることになり、円墳であった古墳に沿う形で道路が造られため、円形の筆(土地)が誕生したと考えられます。
このように、東京と大阪で見られるロータリーの筆(土地)は同じ円形の筆(土地)であっても、その成り立ちを調べて見ると、全く異なる経緯で誕生したことが分かります。筆(土地)は、地域の歴史的背景を知る上で重要な要素となり得るのです。
出典:「登記所備付データ」(法務省)を加工して作成
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