製品
専用カーナビ開発キット
「業務用カーナビSDK」
お客様の業務に特化した専用のカーナビゲーションシステムを簡単に開発できる開発キット
「業務用カーナビ(SDK)」は業務システムにカーナビゲーション機能を付加できるソフトウエア開発キットです。
タブレットで動作する業務アプリにカーナビ機能の追加が簡単にできます。カーナビの機能を操作するためのAPIを多数用意していますので、業務に利用される専用のカーナビとして業務アプリを開発することができます。
カーナビ上で従来の道路地図以外に航空写真や住宅地図など、上に重ねて他の表示を行いたいというご要望にお応えし、「ラスタータイルデータの重ね合わせ表示機能オプション」を提供しています。様々な情報をカーナビ画面上で確認することで、直感的に情報を確認することができるようになります。
これにより、様々な空間情報を車両内で利用できる、簡易GISとしてもご活用いただけます。
最新情報
新バージョン9.0より車種区分の細分化と規制情報追加
さらに詳細図の格納範囲を全国に拡大しました!!
車種区分を詳細化し、細かな車両規制に合わせたルート探索ができるようになります。これにより、例えばバスとトラック、あるいは特定中型車と中型車を区別したルート探索が可能となります。
ルート探索の条件には新たに「積載量」と「時間規制」を設定できるになります。学校周辺など、時間帯により細かく通行が規制される道路に対する適切な案内が可能となり、ラストワンマイル運行の安心・安全に役立ちます。
また、オプションとして全国詳細図の格納範囲を拡大しました。人口カバー率100%となり、主要都市部以外も建物形状、背景をご利用いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
POINT①
優れた実用性
「業務用カーナビ」のベースとなる「マップルナビ」はポーダブルナビや据え付け型ナビとして約15年以上の開発販売を行っており、自動車メーカーの純正ナビに採用されました。
基本仕様は「マップルナビ」と共通になり、スマートフォンのナビとは異なる本格的な案内が表示されます。様々なイラスト、通過予定交差点、交差点の拡大図など、案内ポイントをわかりやすく表示します。
車載用のカーナビと同等のものを搭載しています。先々の案内箇所をあらかじめ確認できる複数施設案内や、右左折箇所を拡大した交差点拡大図および案内イラストなど、わかりやすく誘導情報を表示します。
ルート案内を行う際、運転中に画面を注視せず運転ができるよう、わかりやすい音声案内を行います。
マップマッチングにより自車の走行道路を特定します。マップマッチングした位置情報を軌跡として表示した場合は、表示する自車位置はGPSの測位位置をそのまま利用するのではなく、より道路上に位置を補正して表示します。
業務用カーナビSDKではさらに、地図のスクロールやルート探索機能が軽快です。業務アプリと組み合わせて動作してもストレスなく操作することができます。
またデータを端末にインストールし動作します。通信ができない/通信を抑えたい環境での利用が可能です。
地図データメンテナンス機能オプション
地図データメンテナンス機能は、従来のカーナビ用地図データでは編集できなかった道路ネットワークデータに、道路データを追加することができるオプション機能です。このオプションは次の構成となります。
-
地図データメンテナンスツール
地図データを編集するためのツールです。このツールで、地図上に道路ネットワークデータ(ノードとリンク)を追加しています。また、通行禁止などの規制を一部付与することもできます。編集済みのデータはこのツールでオーサリングを行い、業務用カーナビで読み込めるようになります。
※ 編集可能な道路データには制限があります。全ての道路を自由に編集できるわけではありません。
-
編集用地図データ
オーサリング前の地図データです。
「地図データメンテナンスツール」を使ってこのデータに道路ネットワークを追加していきます。
各種ライセンス
地図データメンテナンスツールを利用するライセンス、オーサリングしたデータを利用するライセンスなどがあります。詳しくはお問い合わせください。
地図データメンテナンス機能での編集事例
編集事例① 空港内に点検車両用の道路データを作成し、設備点検時のルート探索、案内を行う
空港の業務車両用の道路データを作成すれば、今までできなかった空港内のルート探索ができます。
もちろん、通常のナビのように音声や拡大図による案内もします。
編集事例② 未整備の団地内居住者用道路を追加し、直近まで適切に案内できるようにする
道路データの整備が十分でない団地内の道路を追加することで、建物の直近までルート探索、ルート案内が可能となります。
サンプルもご用意しております。詳細が気になる方、どのようなことができるのか試されたい方はお問い合わせください。
ラスタータイルデータの重ね合わせ表示機能オプション
ラスタータイルデータの重ね合わせ表示機能は、従来の道路地図の上に航空写真などをはじめとした各種ラスタータイルを表示できるようになるオプション機能です。カーナビとしての案内機能などを維持しつつ、様々な情報を付与、表示することで簡易的に車両内で利用できるGISとしてもご活用いただけます。
利用できるデータは以下の通りです。
利用可能データについて
-
XYZ方式のラスタータイルデータ
標準的なXYZ方式のラスタータイルデータを読み込むことが可能です。
pngまたはjpeg
pngまたはjpegのラスタータイルデータを読み込むことが可能です。
ローカル参照またはオンライン参照
参照するラスタータイルデータは端末ローカルに保存したものを参照することも、オンラインで取得することも可能です。オンライン取得の場合は、提供元の仕様に基づきAPI経由で参照する必要があります。
透過設定
重ね合わせるラスタータイルデータの透過度を指定することができます。完全に道路地図の表示を無くしたり、透けて見ることが可能です。
(左)透過なし (中央)透過60 (右)透過30
(©国土地理院) -
メインマップ、サブマップそれぞれに表示可能
カーナビのメイン地図、サブ地図それぞれに別のラスタータイルデータを表示、非表示させることが可能です。
(©株式会社ハレックス(https://www.halex.co.jp/))
ラスタータイルデータ表示制御用のAPIを追加実装
以下のような機能をもつAPIをご利用いただき、様々な表示を実装頂けます。
表示データの設定 端末内にローカルに保存したラスターデータ
オンラインで取得できるラスタ―データ透過率の設定 0(透過、気象情報・災害情報など)~100(不透過、航空写真・住宅地図など)
※ 全表示縮尺に対して共通設定となります。表示縮尺の設定 5m~10kmスケールで個別に設定
例① 5m~50m:住宅地図、100m~:道路地図
例② 5m~200m:道路地図、500m~5km:気象情報
※ ラスタータイルデータを1種類設定できます。表示対象の設定 メイン地図とサブ地図それぞれに表示データ、縮尺を制御 配信遅延設定 最新データの取得タイミングを制御
※ ラスタータイルデータのご利用にあたっては、提供元の規約に基づき、あるいは契約に基いてご利用いただく必要がございます。
※ 各種データの入手方法、ご利用方法、独自情報の作成など、お気軽にご相談ください。
業務用カーナビならではの独特のルート探索
一般のカーナビでは用意されない、業務での利用に適したルート探索機能を用意しています。
-
巡回ルート探索
複数の目的地を効率的に巡回する順序を算出します。精度の高い「Normal」と計算を短時間で終わらせる「Fast」の2種類の計算方法をご用意しています。
当日の配送計画の立案や、設備点検の巡回ルートの算出などにお役立ていただけます。
-
緯度経度点列ルート探索
緯度経度の点列の順番にルートを作成します。通常のルート探索では案内されないような遠回りするルートや敢えて横道に逸れるルートなどを再現できます。
緯度経度の点列として入力しますので、外部システムで出力された結果などを利用するのに最適です。設備点検で区域内を回ったり、決められた道を通らなくてはいけない場合等のルート案内にお役立ていただけます。
-
回避エリアルート作成
探索時に通行しなくない、させたくないエリアを設定することで、そのエリアを避けたルート探索を行うことができます。教育施設の周辺道路を通りたくない、騒音の関係で住宅街の区域を避けたい、浸水地域を元にした進入禁止区域を利用したいなど、決められた範囲を通りたくないときにお役立て頂けます。
-
規制情報考慮ルート探索
車両情報(探索条件)として車幅、車高、重量、危険物有無を設定することで、これらの規制があるルートを避けて探索・手前での注意喚起音声を発話します。自動的に通れないところは避けますので、大型車両、大型特殊車両をはじめとしたサイズの大きな車両を運用される方の安心、安全にお役立ていただけます。
主なAPI
※掲載内容以外にもたくさんのAPIを用意しています。実現したい機能を当社までご相談ください。
API | 内容 |
---|---|
地図操作 | 緯度経度、縮尺、角度を利用し、地図の操作が行えます。 |
ルート探索/案内 | 出発地・経由地・目的地を設定し、ルート探索を行います。 -- 【巡回ルート探索】複数の目的地から効率の良い訪問順序を自動で作成します。 【緯度経度点列ルート作成】緯度経度点列を指定しAPIを呼び出すことでカーナビで案内可能なルートを作成します。 【回避エリアルート探索】侵入したくないエリアを緯度経度で指定しAPIを呼び出すことで回避エリアを迂回するルートを作成します。 |
道路情報、ルート案内情報取得 | 走行中の道路の情報や、案内中のルートの情報が取得できます。 |
オブジェクト操作 | 地図上にアイコンとラベル、ポリゴン・ポリラインを表示します。 |
メッセージ表示 | カーナビ画面上に指定したメッセージを表示します。 |
サブ地図表示 | メイン地図とは別にサブ地図のコンポーネントを表示できます。 |
住所検索、住所逆引き | 住所文字列と緯度経度の変換を行えます。 |
階層検索、キーワード検索、周辺検索 | ジャンル・住所・50音・周辺検索などの階層検索や、キーワード検索を行えます。 |
多言語設定 | 地図注記やUI、誘導音声を日本語、英語、中国語(繁体字、簡体字)、 韓国語に変更できます。 |
自立航法 | 古野電気製スマートGPS(PT-G1)を利用して、自立航法を実現します。 |
様々な業種のお客様にご利用いただいております。
・緊急車両
・バス
・タクシー
・ごみ収集車両
・インフラ点検車両
・配送トラック、特殊トラック
・その他の働く車
※「業務用カーナビ(SDK)」を用いた業務アプリの開発受託もご相談ください。
導入事例
巡回ルートをサポートする「運行じょうずNavi」にてご利用いただいています。「運行じょうずNavi」では清掃業向けの巡回ルートを作成・登録し、そのルート情報をタブレットに送信することでカーナビゲーションとして利用することができます。
動作環境
Android Studio(Android)、Visual Studio(Windows)を利用した開発に対応しております。
-
●Android版(ライブラリ形式:Android Archive(AAR))
OS:Android OS 9.0~13 .0
x86、armeabi-v7a
x86_64、arm64-v8a
CPU:1.0 GHz以上
画面サイズ:7インチ以上推奨
解像度:hdpi、xhdpi、xxhdpi
空き容量:8GB 以上
GPS:Location ManagerにてNMEA情報を取得して利用 -
●Windows版(ライブラリ形式:COM(DLL))
OS:Windows10、11(32bit、64bit)
CPU:1.0 GHz以上
画面サイズ:7インチ以上推奨
解像度:800*480 以上
空き容量:8GB 以上
GPS:COMポートよりNMEA情報を取得して利用、もしくはSensorAPI、LocationAPI,にて緯度経度を取得して利用(一部制限あり)
無料の試用版もご提供可能です
本開発キットはシステム開発者様向けの製品です。まずはぜひ無料の試用版をお試しいただき、ご希望アプリケーションの開発可否をご確認ください。開発可能とご判断いただいた上で、製品版の購入・ご契約をご検討ください。
試用版は下記よりお申し込みください。
※「地図データメンテナンス機能」の試用もご希望の方は、併せてその旨お知らせください。
お見積りに関しては、以下よりお申し込みください。
お気軽にどうぞ
ウェビナーをアーカイブ視聴いただけます
過去に開催しましたウェビナー「“はたらく車”の業務システム開発者様必見!
業務システム×地図で現場の生産性を劇的に向上する 業務用カーナビ開発キット活用セミナー」のアーカイブを視聴いただけます。
マップルの業務用カーナビについて、担当者より特徴や代表的なAPIともにご紹介させていただきました講演内容です。2021年8月リリースのVer.6.0で利用可能となった「規制データの利用」や、ご好評いただいている「緯度経度点列からのルート案内」を活用することで実現できる世界についても理解を深めていただけますので、ぜひご覧ください。
ご希望の方は以下より必要項目をご登録ください。追ってメールにて視聴URLをご案内いたします。
関連コラム
最新バージョンのご紹介と使い方、そして今後の展望。